「カウンセリング」と言っても、今や数えきれないほどの方法やアプローチが存在します。
しかも元々外国で生み出され、開発されたものなので、それをそのまま日本に持ち込もうとしても、文化の違いや言語的ニュアンスの加減で、日本の文化や風土に合わなかったり、本来の意図からかけ離れた形で解釈をされ、誤認識されたまま広まってしまうこともよくあります。
まずは、よく耳にするのが、
カウンセリング=カウンセラーからアドバイスや指示を受け、それに従う
というもの。
もちろんカウンセリングの過程において、カウンセラー側からアドバイスをすることは当然あります。ただし、それはまずカウンセラーがクライエントさんのお話をしっかりと聴き、悩みの全体像を把握し、アドバイスをすることがクライエントさんの悩みの解消に役立つ、と判断された場合にのみおこなわれるものです。
そして大事なのは、カウンセリングでは、カウンセラーがクライエントさんの問題解決を「してあげる」のではない、ということです。
ではカウンセラーの役割とは一体何なのでしょうか。
まず一番に挙げられるのは、クライエントさんが安心してお話ししていただける場と時間の提供です。
この「安心感」は本当に大切です。カウンセリングの過程では、最初から最後まで、「信頼関係」のベースとしてなくてはならない存在です。
ここでちょっと想像してみてください。
もし、他の誰にも話したことのない悩みを、勇気を振り絞って話したのに、満足に話し終わらないうちに「アドバイス」や「指導」されて、果たして納得できるでしょうか?ここに相談して良かったと、思えるでしょうか?
もちろん答えは「NO」ですよね。
そんなことはこれまでに散々いろいろな場面で経験して、役に立たないどころか、それでさらに傷ついたこともたくさんあるわけですから。
カウンセリングの中で、クライエントさんご自身が前に進んでいけるかもしれない、という「希望」を見いだせるようになるには、まずは安心して相談できる信頼関係の築きが必要です。これは「ななの木」のカウンセリングアプローチそのものです。
この信頼関係の土台の上で、ようやくクライエントさんが、自分自身の悩みや問題に向き合い、様々な気付きが生まれたり、悩みや問題を違う視点からとらえられるようになったりして、問題解決の方向性が決まっていくのです。そして、カウンセラーは、その一連の流れの、あくまで「サポート役」なのです。
ここまで読まれてお気付きかと思いますが、このようなプロセスが、ほんの数回のセッションで完了する、ということはまずないと、容易に想像がつくでしょう。悩みや問題の複雑さにもよりますし、カウンセリングを受け始めて、何かがすぐ変わったり、改善したりするということももちろんありますが、やはり根本的に悩みや問題の解消に取り組む場合は、ある程度の時間は必要です。
このご時世、なんでもすぐ手に入り、入るべきである、というのが「常識」となっていますが、丁寧に、そして気長に、というスタンスを「ななの木」ではこれからも大事にしていきたいと思います。
(もちろん、不必要にダラダラと継続させるのとは、しっかり区別しなくてはなりませんが。)
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